最高裁判所第二小法廷 昭和26(れ)37 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人權逸及び同杉崎安夫の上告趣意について。
記録によれば被告人は昭和二二年八月二日逮捕せられ同月四日勾留せられたが同
月二九日には保釈決定により釈放せられているのである。しかして原判決が採証し
た被告人の自白は釈放後二年有余を経過した昭和二五年四月二〇日の原審第二回公
判廷においてなされたもので、しかも、拘禁当初より終始一貫した供述を全く自由
な状態の下に繰返えしたものである。
従つて所論被告人の自白と拘禁との間には因果干係が存しないこと極めて明らか
であるから原判決には所論の違法はない。(昭和二二年(れ)第二七一号同二三年
六月三〇日言渡大法廷判決参照)それ故論旨は採用できない。
よつて刑訴施行法第二条旧刑訴法四四六条に則り主文のとおり判決する。この判
決は裁判官全員一致の意見である。
検察官 松本武裕関与
昭和二五年五月二五日
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 霜 山 精 一
裁判官 栗 山 茂
裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 谷 村 唯 一 郎
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